
近頃は道端で近所のおばちゃんがたむろして何やらおしゃべりをする風景はあまり見かけなくなった。多分、単なる世間話で取り留めのない会話であるが、それが近所付き合いの原点であり、ご近所平和の象徴だったと今の時代から見ればそう思うのだ。その会話の中で人は共感し、時には反対意見なども言い合いながら地域コミュニティを形成していく。一方、会議やセミナーの休憩中、喫煙所での会話も同じようなものだ、共感話、自分の意見、またまた日頃の愚痴なども飛び交う。このたわいもない会話が緊張感から放たれ、良い気分転換になるのだ。また、形式的な会議ではお決まりの進行で、意見も出ず静かに終わることも多いが、いざ喫煙所では積極的な意見が飛び交う。意外とこのような場所で出た意見には共感者も現れ、それが大きな意見となり決定されるケースも会議よくあることだ。それは喫煙所ばかりではなく、居酒屋でも同じようなことが起きる。たわいも無い世間話の中に、決定的なアイデアが突如降臨してくる場合もある。
近年は報連相を円滑にさせるのは雑談であるという考えもあり、雑談の中で報告や連絡が行われ、また相談しやすい環境になるため、チームコミュニケーションの活性に雑談は役立つというものだ。
昔も今も、雑談からコミュニティや形成、アイデア創造がなされるというのは真実である。
J.MIZUNO