公立中学校の部活廃止に向けの動きがある。最大の理由は教員の働き方改革で、土日の時間外活動、また指導経験のない部活への負担があるようだ。この問題を文科省が主導して、休日の部活廃止をして地域移行していくというのが大まかな方向性である。最近ではその施策がトーンダウンしているようだが。

この方針に違和感があるのは私だけではないと思う。そもそも教育とは、教科学習とスポーツ、芸術の部活動の両輪で社会に貢献できる人を育てるのが目的ではなかろうか。その両輪を一つ外すという施策は(少し辛辣な表現だけども)学校教育そのものの崩壊ではないかと感じてしまう。休日の部活動廃止と言えども、近年は下校時間も決められており平日の十分な部活動ができていないのが現状で事実上部活廃止の動きだ。
部活動を通じて自分形成できていることも間違いない。監督、先輩を敬う。後輩には優しく。(先輩から受けた嫌なことは止める)苦しい練習も仲間と共に同じ目的に向かって頑張れる。負けた時の悔しさと勝った時の喜び。レギュラーになるために個々の努力をする。等々。そんな経験が忘れられない人生の糧である。他、私のように勉強が苦手な生徒の居場所にはもってこいだし、逆に部活での技術が向上して自分発見できる場所だったりする。これを無くそうとしているのだ。しかも人間が一生の中で最も成長する時期なのに。
運動しない、仲間と一緒に切磋琢磨したり楽しさ悔しさを共有したりしない子ども達はどんな社会人になっていくのだろう。ここでは語らないが、孤独化、少子高齢化、日本の経済力低下にも繋がりそうな大きな起点となりそうで仕方ない。
話を元に戻して、働き方改革が大前提ならば、アイデアは他にもたくさんあるはずだ。極めて個人的アイデアであるが、教科学習の時間を減らして学習塾等の地域移行はどうだろうか?学習塾にもお金が落ちるから経済効果もありそうだ。また、費用がかかるなら補助金を導入するのもアリではないか。もう一つのアイデアは、午前中2時間を部活時間にしてその後に教科学習4時限。これで補えないのは地域の学習塾で補う。学習塾と連携して指導方針を共有できると学校と民間の連携となるはずだ。土日に関しては就業規則を変え、多様な勤務体制をつくる等々、常識を超えたアイデアはあるはずだ。こんな勤務体制が構築されればもしかして教員志望者も増えるかもしれない。