
ミデコの存在意義「パーパス」について、「はじめて」考えた。
パーパスにあたる言葉については、皆がひとつになれることばを、新しく作り出す必要がありました。
私たちの「存在意義」とは、なにか。
これまで明確に定義されていなかった私たちの存在意義についてあらためて皆で考えて到達したのは、こころに響くしごとをして、それで、「喜ぶひとが増えること」だということ。
それこそが、私たちは世の中に存在する意味では?
そうして表現を磨いて合意した言葉が、「ゴキゲンを増やす。」でした。
(パーパス:「ゴキゲンを増やす。」)
「ゴキゲンを増やす」という言語表現についてはやや軽いのではないかという議論もありましたが、ビジネスライクなかたい表現よりもわたしたちミデコらしい、ということになり採択されました。
四半世紀前に理想として抱いた哲学も、大切に残すことにした。
シンプルなほうが浸透しやすい、とされる企業理念体系ですが、私たちにはもうひとつ、大切にしたい思想がありました。それは、「関わる人すべてと幸せになる」、というもの。
これは、現在地に事業所を移転した四半世紀ほど前、父の跡を継ぎ、後継者になることを意識して本格的に経営を学び始めた現社長が、最初に理想として抱いた理念でした。
例えばですが、私たちが仕入れ先から何か仕入れるとき、それはその取引先にとっては売上。
もしここで値引きを頼んだとしたら、それは取引先にとっての利益搾取(価値搾取)になり、その企業の従業員のお給料はもちろん、さらにその先の仕入れ先、さらにまたその先の企業の利益を圧迫することになるでしょう。
これは、私たちのお客様と私たち自身の関係に置き替えても、全くおなじこと。
なので、私たちは単なる値引きには応じられませんし、逆に、価格以上の価値を感じていただけるように努力をしてきた、というわけです。
その思いは現在も脈々と事業の根底を貫いていて、新しく創設したパーパスやこれまで大切にしてきたミッションとも矛盾はしません。
そこで、その思いを「人と、ともに、幸せに。」という一文に練り直し、あらためてフィロソフィー(哲学)として掲げ直すことにしました。
(フィロソフィー:「人と、ともに、幸せに。」)
こうして、フィロソフィー、パーパス、ミッションがそれぞれ決まりました。
さらにここからまた困難が待ち構えていました。
いったんは決まったバリュー。が、しかし。
最も決めるのが難しかったのは「バリュー」でした。
私たちが「どういう行動をよしとし価値あるものと考えるか」がバリュー。
もちろんそのリソースはここまで同様に、理念本に書かれたこと、また、新社名に変わるにあたって社長が大切にしたいことをまとめた文章です。
大切な言葉を抜き出し、またより適切な言葉に言い換えながら皆で考え、ひとまずは3つのバリューが決まりました。
しかし、そうしてバリューを決め、続いて経営方針と経営略の3つの柱を同様の方式で決めたものの、ここで思わぬ問題が発生。
株式会社に改組するにあたって、企業理念体系の策定に続いて私たちが半期ごとにおこなっている行動評価の項目を見直す、というのがそもそもの社長の計画。
その段階になって、その行動評価項目と、ここまでひとつひとつ決めてきたバリューや経営戦略との間に齟齬があってはいけないのではないか? という話になったのです。
考えてみれば、確かにその通りです。
そこで、まず先にこれまた全員で、行動評価項目の検討をおこなうことになりました。
後編に続きます!