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競争社会から共創社会へ

掲載日:2025/10/02
更新日:2025/10/02

かつてはどの業界でも祖業から周辺業務への拡大を図り、同時に周辺業務の顧客の取り込みを狙い事業を拡大してきた。その結果は・・・

印刷業界の事例

昭和から平成初期の印刷業界では、印刷会社が核となり、分業制で各事業各社が成り立っていた。ところが平成も半ばを迎える頃には、元請け下請けの力関係の格差や資本力による技術革新で設備投資や周辺事業を取り込むことで事業を拡大してきた結果、周辺業界が縮小し、コロナ禍を機についに印刷業界も縮小してしまった。拡大路線で走ってきた企業は無駄な設備を抱え、人員も余ってしまう状況に追い込まれ、廃業やM&Aによる買収も珍しくない状況だ。

観光業界の事例

昭和40年代頃からは観光旅館ホテルが核となり地域を観光地として押し上げてきた。旅館周辺は飲食店、お土産屋、遊技場等で賑わったものだ。それが徐々に、館内にスナックや居酒屋、カラオケ設備などでどの館も顧客を外に出さない囲い込みをするようになった。徐々に、温泉街を下駄でそぞろ歩く風景はなくなり、周辺は寂れた。結果、観光地としての魅力が減り、地域が沈下した。

 これからの日本社会は人口減少がさらに進むことは間違いない。予想もできないほどに経済状況も人々の暮らしも変わるだろう。人手不足は今までの経営を維持、または拡大するために起こることで、人が少なくても回る前提で経営する。そのためには周辺事業者や地域との連携や共創が重要な要素の一つだ。

“あれもこれも”から“あれかこれか”と連携・共創の時代へ。